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戸籍の広域交付(調布・三鷹などの場合)

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戸籍の広域交付(調布・三鷹などの場合)

戸籍の広域交付(調布・三鷹などの場合)

2024/04/05

ニュースで話題になったり、システムにトラブルがあったりと、世間駅にも話題になっているので、2024年3月から戸籍の広域交付の制度が始まり、全国どこの市区町村でも戸籍が取れるようになったことは、皆さんよくご存じかと思います。

現在戸籍はもちろん、相続手続のように戸籍が何種類も必要な場合でも、戸籍が全国どこでも取れるようになったのです(兄弟姉妹の戸籍等は取れません)。

非常にいい制度だとは思うのですが、スタートしてから一か月も経っていないので、評価するにはまだ早い管というのが正直なところです。

目次

    戸籍の広域交付(調布市の場合)

    戸籍の広域交付ですが、調布市では、市役所本庁の市民課窓口だけでなく、神代出張所でも対応可能となっています。市役所窓口だけでなく、神代出張所でも、全国の誰でも戸籍が取れるのですから驚きです。なお、地域福祉センターや市民プラザあくろすは広域交付には対応していません。

    ただし、市役所HPには、注意事項として以下の事柄が記載されています。本格稼働までは、もう少し時間を要するのではないでしょうか。

     

    「本人が記載されている現在の戸籍」のみ即日交付できます。ただし、発行には時間を要します。お時間に余裕を持ってお越しください。

    上記以外は、他市への記載内容確認と審査にさらに時間を要するため、3営業日以降に交付できます。再来庁が必要ですので、ご注意ください。

    再来庁の際には、必ず申請者本人が交付申請時にお持ちいただいた本人確認書類をお持ちください。

    調布市以外の市区町村窓口で広域交付戸籍証明書を取得する場合は、その市区町村の定めた手数料・受付時間により申請を受け付けます。詳細は申請をする市区町村にお問い合わせください。

    戸籍の広域交付(三鷹市の場合)

    三鷹市の場合、過去にさかのぼる複数戸籍の交付の場合、HPに「交付は申請日の3開庁日以後となりますので、申請時にお知らせする日以降の再来庁をお願いします。」と記載されており、現在のところ、即日交付が出来ない場合があるようです。今のところ、戸籍の広域交付に対応してるのは、市役所の市民課総合窓口のみとなっているようですが、HPには、「当面の間、各市政窓口では戸籍証明書などの広域交付を取扱いません。取扱い開始次第お知らせします。」と記載されており、将来的に市政窓口での交付も行われる可能性はありそうです。

    戸籍の広域交付(狛江市の場合)

    狛江市の場合、少なくとも、HP上には、即日交付が出来ない旨の記載はありません(「夕方などに申請いただいた場合や本籍地での必要事項の確認が取れない場合などは、当日に証明発行できないことがあります。」との記載はあります)。今のところ、戸籍の広域交付に対応してるのは、市役所の市民課窓口のみとなっているようです。

    戸籍の広域交付(世田谷区の場合)

    世田谷区の場合、HPに「【暫定運用中】戸籍証明書等の広域交付」と記載されており、暫定運用中であることが強調されていることが目につきます。世田谷区の場合、出張所での広域交付は出来ませんが、各総合支所及びくみん窓口戸籍担当(区民課戸籍係)の窓口で戸籍証明書の請求ができます。

    ただし、「相続等で複数の戸籍をまとめて(さかのぼる)請求される方については、全ての本籍地へ確認を行い、時間を要するため、事前予約制となります。」との記載があるように、相続のように過去にさかのぼる複数戸籍を取得する場合には、事前予約制となっているのがポイントです。

    戸籍の広域交付の問題点

    現状では、国からの通知により、当面の間、戸籍証明書等の広域交付の際には、各本籍地の市区町村へ全件確認する必要があります。現状では、このことがネックとなり、非常に時間がかかっているものと思われます。過去のすべての本籍地にいちいち確認を行い、しかも、長時間待っている方々の対応もしなくてはならない窓口職員の皆さんには頭が下がる思いです。また、確認しなくてはならない、各本籍地の職員の皆さんも、仕事量がますます増えてしまったのではないでしょうか。この、各本籍地の市区町村への全件確認を不要としない限り、この制度は、市区町村窓口職員の負担を増やすほどには、効果はないのではないかと思います。結局のところ、これでは、今まで一般市民の方が負っていた戸籍集めの手間の少なからぬ部分が、窓口職員に押し付けられた形になっているだけだと思います。

    確かに、全件確認しないと、漏れが出てしまうことはありうると思います。新しい制度ですし、仮に漏れが出たとしても、多少は大目に見るということを前提に、全件確認しなくてもよいようにはならないものかなと思います(そのようなおおらかさがこの国から失われているのは間違いないのでしょうが...)。

     

     

    戸籍の広域交付の問題点その2(代理人による交付請求が出来ない)

    戸籍の広域交付は現状、郵送や代理人による請求はできないことになっています。従って、専門職が職務上請求を使って取得することもできません。これは、悪手だと思います。むしろ例えば、制度の初期段階では、広域交付は、専門職の職務上請求に限るとか、郵送に限るとか、限定的に開始して、軌道に乗ってから、一般の方の取得にも対応するというように、段階を踏んだ方が良かったのではないかと思います。

    専門職の職務上請求のみに対応し、漏れがあるかの確認は専門職が行い、漏れがあっても許容するというような形で制度がスタート出来たら...。もっとも、一般の方よりもむしろ専門職の方がおおらかさがすくなく、専門職の方が一般の方よりも、モンスタークレーマーとなる可能性が大なのが悲しいところです。

    根本的な解決としての「戸籍」の見直し

    戸籍の広域交付は、以前よりもはるかに便利になったものの、問題点はあり、戸籍の収集が困難であり、そのことが相続手続のハードルを上げているという問題の抜本的な解決には、直ちにはつながらないと思います。私は、戸籍制度に反対する者ではないですが、戸籍謄本(全部事項証明書)以外に、もっと簡単に、あるいは相続が発生する以前に、相続関係を証明する方法はないのかと思います。

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